「ノルウェイの森」には、素敵な彼女を持ちながら大学生で70人斬りを達成したという永沢という男が出てくる。主人公のワタナベは、永沢の彼女であるハツミさんの自殺後、一度も永沢に会っていない、と言う。なぜ永沢を毛嫌いするのか。
それは、近親憎悪である。直子がいながら緑を愛したワタナベくん、直子は自殺・・・。永沢と同じじゃんか。
ある意味では、永沢の性的遍歴は、「複数の女を愛するのもアリだよ」というメッセージとなって、後のワタナベの行動に影響を与えているのである。そのせいで結局直子を失い精神の奈落の底に落ちたワタナベが、永沢を憎むのも当然なのかもしれない。
死に向かう直子を止められなかったワタナベ、という読みをしているようでは、人の罪深さが分かってないですな。あ、えらそー。
2010年12月23日木曜日
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