Powered By Blogger

2011年4月4日月曜日

アキれた「民間企業」感覚

 日刊ゲンダイのHPに「『全国健保協会』つまらないお詫びハガキで壮大なムダ」
という記事が載っている。(2011年3月4日掲載)

http://gendai.net/articles/view/syakai/129211


「全国健康保険協会」というのは「民間企業のサラリーマンで勤務先が健康保険組合に加入していない人が入る組合」だそうだが、2月に出したハガキに「様」とか「御中」とかがついていなかったので、ミスを犯した大手印刷会社の費用でお詫びハガキを出しなおしたのだそうな。費用は、ゲンダイの試算では総額で1100万円以上となる見込みだそうだ。

この記事には多少(というか多々)問題がある。

まず

「アキれた金銭感覚」

という副題がついているのだが、費用は「大手印刷会社」が負担しているというのだから、金銭感覚は関係ないだろ。さらに、

どこが負担するにせよ、このコスト感覚が分からない。しゃくし定規の殿様感覚ではないか。」

と書かれているが、どこが負担するかで全然ちがう。

 「これって、フツーの会社でありえるだろうか。」

ってあるけど、全然ありえるよ!!!

他にも突っ込みどころは多い。

 「公益法人の問題を追及しているジャーナリストの北沢栄氏はこう言う。
『社会保障費は切迫しているのだから、お詫び状を出さず、その分の料金をディスカウントしてもらえばいいのです。1100万円は大きな金額です。そもそも仕事を丸投げして、チェックもしないからこんな事態に陥ったのです。民間企業では他社に委託しても社員がサンプル調査をするのが常識。机の上にふんぞり返っているから起きたトラブルで、業者イジメとしか見えません」

そういう、北沢氏の言うような金の出し方・受け取り方は、法人税法上、費用で落ちない・贈与となる、という問題をクリアできない。企業において、税金の問題はもっとも気を使うところである。この「北沢栄」という人は、企業で働いたことがないのだろう。なにが「民間企業では・・・常識」だよ。

だいたい、「大手印刷会社」って、○○社か××社じゃないの。目茶目茶金持ってるぞあいつらは。全然「業者」とか「イジメ」っていう感覚じゃないよ。それに1100万円分金出させるっていうなら、「大手印刷会社」の負担はおんなじじゃん。

おかしいのは、サンプル調査するのが常識、と言っておきながら、その直後に

「全国健康保険協会は社会保険庁が行っていた健康保険部門の合理化・効率化を目指して08年に設立された。何が合理化だと言いたくなる。」

と書いているところ。ギリギリ合理化したら、「サンプル調査」要員もいなくなるんじゃ?



0 件のコメント:

コメントを投稿